FX
  本日 

MAG21研究会ホームページ リニューアルオープン

MAG21研究会ホームページ リニューアルオープン

 

この度、MAG21研究会のホームページをオープンして10周年を迎え2017(平成29)213日からスマートフォンにも対応しリニューアルオープン致します。

 

MAG21研究会の新しいホームページサイトです。お手数ですが、アドレスの変更・登録をお願い致します。

http://mag21.jp/

 

なお、今までのホームページサイトは当面閉鎖せずそのまま残しておきますが、将来的には閉鎖して完全移行致します。

 

この機会にMAG21研究会は今後、ホームページのリニューアルと共に啓発活動を更に発展させ、皆様の健康と長寿にお役に立つ情報を提供致します。

 

今後ともよろしくお願い致します。

 

2017(平成29)213

MAG21研究会一同

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
わが国における糖尿病推定有病率と生活環境の推移(1946年〜2015年)

わが国における糖尿病推定有病率と生活環境の推移(1946年〜2015年)

 

   わが国における糖尿病推定有病率と生活環境の推移のデータを昭和21(1946)年〜平成27(2015)年まで更新しました。

 

   今回、厚生労働省「国民健康・栄養調査」[昭和21(1946)年〜平成27(2015)年]から男女総数1人1日あたり平均値の穀物摂取量(大麦・雑穀等)、エネルギー摂取量、脂肪摂取量、糖尿病実態調査〔平成9(1997)年、平成14(2002)年、平成18(2006)年、平成19(2007)年、平成24(2012年)〕を含むわが国の財産とも言える戦後70年間のデータをまとめました。なお、昭和21(1946)年〜昭和25(1950)年の穀物摂取量(大麦・雑穀等)は、当時の都市・農村それぞれの平均値を合算して全国平均値として算出しました。昭和26(1951)年以降は、一人一日当りの全国平均値を引用しています。糖尿病推定有病率〔昭和24(1949)年から昭和60(1985)年〕はGoto Y. Tohoku Journal of Experimental Medicine (1983)から引用しています。

 

   穀物摂取量(大麦・雑穀等)のデータは、1946〜1970年頃まで1日平均およそ90から3 gまで激減し、以後から2015年までは2 g 前後の傾向となっています。

 

   平均エネルギー摂取量のデータは、1946〜1971年まで1日平均およそ1,903からピークの2,287 kcalまで上昇しましたが、以後から2015年は1,889 kcalまで減少し、1946年時よりも低い傾向となっています。

 

   脂肪摂取量のデータは、1946〜1983年頃まで1日平均およそ14.7から58.6 gまで上昇し、1984〜2000年頃まで58から57 gの横ばいで、以後から2008年は52 g まで減少し、2015年までは57 gまで上昇傾向となっています。

 

   なぜわが国の2型糖尿病が戦後激増したのでしょうか?

わが国の糖尿病有病率は戦後激増し、現在もその傾向は続いています。なぜでしょう?そのヒントになるのが以下です。

 

   すなわち穀物(特にマグネシウムが豊富な大麦・雑穀等)の摂取量が激減した時点と糖尿病が増え始めた1960年代の時点が一致することが注目されます(以下の図を参照)。糖尿病の発症要因は脂肪摂取量の増加と運動不足による肥満が定説です。しかしマグネシウム摂取量が少ない群からの糖尿病発症が有意に多いという報告(1〜3)や、マグネシウム摂取量が多いと糖尿病発症リスクが10〜20%(3)、47%(4)、日本の大規模コホート研究では36〜43%(5)、わが国の地域住民では37%(6)、地域住民の女性では50%(7)それぞれ減るという報告などから、マグネシウム摂取不足が糖尿病発症と深く関連することが明らかになりました。さらに、マグネシウム摂取量が100/日増加する毎に糖尿病の発症リスクは14%低下(4)すると言われています。

 

10-190 DM有病率と生活環境1946-2015

 

   「平成24年「国民健康・栄養調査」の結果」2013(平成25)年12月19日厚生労働省健康局がん対策・健康増進課栄養調査係の報道発表資料によると、糖尿病実態調査では平成24(2012)年、「糖尿病が強く疑われる者」の割合は、男性15.2%、女性8.7%であり、平成19年と比べて男性は変わらず、女性は増加しています。「糖尿病の可能性を否定できない者」の割合は、男性12.1%、女性13.1%であり、平成19年と比べて男性は変わらず、女性は減少しています。

 

   「糖尿病が強く疑われる者」は約950万人、「糖尿病の可能性を否定できない者」は約1,100万人と推計されました。「糖尿病が強く疑われる者」と「糖尿病の可能性を否定できない者」を合わせると約2,050万人であり、平成9(1997)年以降、初めて減少に転じました。前回調査2007年より、糖尿病が強く疑われる者(有病者)は60万人の増加、糖尿病の可能性を否定できない者(予備軍)は220万人の減少で計160万人の減少でした。糖尿病の予防には「エネルギー(カロリー)の制限と運動が重要であることが定説となっていることから食事や運動を意識する人が増えた可能性があります。

 

   調査開始時から比較すると、1997年1370万人、2002年1620万人、2006年1870万人、2007年2210万人、そして今回2012年2050万人となり、15年間でおよそ680万人(50%)の激増でした。

 

10-147 糖尿病年次推移 1997-2012

 

* 各図をクリックすると拡大表示します。

 

出典

1. エネルギー、脂肪、大麦・雑穀等は厚生労働省 「国民健康・栄養調査」[昭和21(1946)年〜平成27(2015)年]から引用作図

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou...

 

2. 糖尿病推定有病率はGoto Y. Tohoku Journal of Experimental Medicine(1983)および厚生労働省の糖尿病実態調査報告(1997、2002、2006、2007、2012)から引用作図

 

 

   また、マグネシウム補充による臨床試験では、2型糖尿病の血糖を改善(8)、インスリン抵抗性を改善(9,10)、血圧を低下(9,12)、抗脂質効果(9,13)、空腹時血糖値を下げると同時にHDLコレステロール値を上げる(11)、インスリン抵抗性を改善すると共に膵β細胞のインスリン分泌機能をも改善(14)して臨床的に有効であると報告されています。

 

<文献>

(1)   Lopez-Ridaura R, et al., Diabetes Care 27:134-140, 2004

(2)   Larsson SC,et al., J Intern Med 262:208‒214, 2007

(3)   Song Y, et al., Diabetes Care 27:59-65, 2004

(4)   Kim DJ, et al., Diabetes Care 33:2604-2610, 2010

(5)   Kirii K, et al., J Am Coll Nutr 29:99-106, 2010

(6)   Hata A, et al., Diabetic Medicine 30:1487‒1494, 2013

(7)   Konishi K, et al., Euro J Nutr 2015 Dec 21. [Epub ahead of print]

(8)   Rodriguez-Moran M, et al., Diabetes Care 26:1147-1152, 2003

(9)   Yokota, K et al., J Am Coll Nutr 23:506S-509S, 2004

(10) Guerrero-Romero F, et al., Diabetes Metab 30:253-258, 2004

(11) Song Y, et al., Diabet Med 23:1050-1056, 2006

(12) Guerrero-Romero F, et al., J Human Hyperten 23:245-251, 2009

(13) Kishimoto Y, et al., British J Nutr 103(4):469-72, 2010

(14) Guerrero-Romero F, et al., Eur J Clin Invest 41:405-410, 2011

 

 

 

【コメント】

   今回、「わが国における糖尿病推定有病率と生活環境の推移」の図を昭和21(1946)年〜平成27(2015)年まで、わが国の財産とも言える戦後70年間のデータを基に解析しました。

 

   穀物(特にマグネシウムが豊富な大麦・雑穀など)の摂取量が激減した時点と糖尿病が増え始めた1960年代の時点が一致することが注目されます。日本人の糖尿病の発症要因は脂肪摂取量の増加と運動不足による肥満が定説となっています。しかし、脂肪摂取量は1980年代以降には横這いか減少傾向になり、エネルギー摂取量は1970年代以降には減少しているにも拘らず糖尿病有病率は増加していることから、定説による説明には限界があります。この増加の背景には、国民の食事性マグネシウムの摂取不足と高齢者人口の増加・加齢による影響が関係しています。

 

   マグネシウムはカルシウムの陰に隠れて来た長い歴史があります。わが国の国民一人当たりのカルシウム摂取量は、厚生省(当時)が国民栄養の現状として戦後1946年来毎年調査報告し、厚生労働省が国民健康・栄養調査として2003年来毎年調査報告しています。一方マグネシウム摂取量は、カルシウムの調査報告より55年後の2001年から厚生省が調査報告を開始しました。カルシウムと比較し、マグネシウムはそれほど研究されていない“オーファン栄養素(Orphan nutrient)”です。この為、マグネシウムに関する国の認知が相当遅れたため国民の認知が更に遅れています。

 

2016.12.13 平成27年国民のマグネシウム摂取量

 

2016.10.26 日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2014年)

 

2016.04.08 なぜわが国の2型糖尿病が戦後激増したのでしょうか?

 

2014.06.03 日本人のカルシウムとマグネシウムの食事摂取比率は2より低く、1.5〜1が望ましい

 

2014.02.12 糖尿病予備軍含め2050万人で初めて減少 厚労省

 

2012.12.14 日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向

 

   マグネシウムは健康にとってとても重要な必須・主要ミネラルです。にも拘わらず、永年にわたりほとんどの医師がこの不可欠なミネラルの血中マグネシウムを測定することもしませんし、様々な臨床症状も見過ごして来たのが現実です。

 

   マグネシウムの摂取不足が虚血性心疾患、高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病、喘息、不安とパニック発作、うつ病、(慢性)疲労、片頭痛、骨粗鬆症、不眠症、こむら返り、PMS(月経前症候群)、胆石症、尿路結石、大腸がん、すい臓がん、動脈硬化、全身性炎症性疾患そして悪阻など様々な疾病・病態とも密接に関連していることが基礎的・疫学的・臨床的研究でも明らかにされています。今後マグネシウム摂取の重要性がさらに認知され、正しい食育が行われる事が切に望まれます。

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2015年) 更新

日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2015年) 更新

 

   日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率のデータを昭和21(1946)年〜平成27(2015)年まで更新しました。

 

   Ca摂取量(平均1人1日当り)のデータは、石松らの論文(1946〜1991年)、国民栄養の現状(1946〜2002年)、国民健康・栄養調査(2003〜2015年)の資料を参考にしました。Ca摂取量は1946〜1995年頃まで1日平均およそ230からピーク時の585mgまで上昇しましたが、以後2015年は517咾埜詐傾向となっています。

 

   Mg摂取量(平均1人1日当り)のデータは、石松らの論文(1946〜1991年)、国民健康・栄養調査(2001〜2015年)の資料を参考にしました。Mg摂取量は1946〜1973年頃まで1日平均およそ233からピーク時の296mgまで上昇しましたが、以後2015年は244咾埜詐傾向となっています。

 

   Ca/Mg摂取比率は、石松らの論文、国民栄養の現状、国民健康・栄養調査それぞれの摂取量を基に算出しました。摂取比率は1946〜1950年頃までにおよそ1.1から0.8まで減少し、1951〜1958年までに1.0まで上昇し、1959〜1971年までに1.5まで上昇しています。そして1970年代に1.6、1980年代に1.7、1990年代に1.8、2000年代に2.1、以後2015は2.12で横ばいの傾向となっています。

 

   注) 石松らの論文(1996年)の考察で、CaとMgの摂取比率は2:1が望ましいとされているが、本調査の平均の比は1.4:1であり、Mgは現状からみて摂取増が望まれる、と述べています。

 

   Ca/Mg摂取比率は、1946年から2015年の70年間を分析すると、1950年の最小0.83から2011年の最大2.18に上昇し、近年では2.1前後となっています。この上昇理由として戦後、Ca摂取量はおよそ2倍に上昇していますが、Mg摂取量はほぼ横ばいの状況のためです。

 

   日本人のCaとMgの食事摂取比率は2より低く、1.5〜1が望ましいと考えられています。この比率を減少させるにはMg摂取量を相当上昇させることが必要になります。

 

   食事から摂るCa/Mg摂取比率が高いほど、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患死亡率が高く、また2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した疾患の発症率に影響するといわれています。

 

   日本では一般的に、Ca摂取の重要性と認識が高いので、Caばかり摂る事へのひとつの警鐘と考えられます。Caを意識して摂るのであればMgはそれ以上に意識して摂る必要があります。

10-189 CaMg摂取比 1946-2015
   * 図をクリックすると拡大表示します。

 

参考文献:

厚生労働省 「国民健康・栄養調査」[昭和21(1946)年〜平成26(2014)年]から引用作図

http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou...

 

厚生労働省 「国民健康・栄養調査」[平成27(2015)年]から引用作図

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kenkou_eiyou_ch...

 

石松成子、滝沢和恵、平島美穂:無機質摂取量の年次推移に関する調査 −昭和21年(1946)から平成3年(1991)−.日本食生活学会誌7:43-49, 1996

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jisdh1994/7/1/7_1_43

 

 

 

【コメント】

   戦後の日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量を基に算定されたCa/Mg摂取比率のデータは発表されておりません。MAG21研究会は、食事から摂るCaとMgの比率が重要であるとの認識から調査した結果を報告しています。

 

   今回、日本人のCa、Mg摂取量とCa/Mg摂取比率のデータを昭和21(1946)年〜平成27(2015)年まで更新したので、戦後70年間における我が国のCa、Mg摂取状況の傾向を見ることができます。

 

   日本人のCa/Mgの食事摂取比率は、1940年代の1前後から近年2倍の2以上に上昇しています。この上昇は、Mgの摂取不足が関係し今後、心疾患、2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した種々の疾患の発症率に影響することが示唆されます。

 

   マグネシウム不足は虚血性心疾患、高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病、喘息、不安とパニック発作、うつ病、(慢性)疲労、片頭痛、骨粗鬆症、不眠症、こむら返り、PMS(月経前症候群)、胆石症、尿路結石、大腸がん、すい臓がん、動脈硬化、全身性炎症性疾患そして悪阻など様々な疾病・病態とも密接に関連しています。

 

   当ホームページでは、以下のサイトでCa/Mg摂取比率関係について掲載していますので、参考にしてください。

 

2007.08.23  女性及び小児とメタボリックシンドロームについて マグネシウムとカルシウム・・・マグネシウムとカルシウム摂取量の割合が重要ですか?

2009.01.07  カルマグ摂取比と大腸がん

2010.08.05 日本人男性マグネシウム摂取が大腸がん予防

2010.08.26  Caサプリメントで心筋梗塞リスク31%上昇

2012.11.27  米国における準最適マグネシウムの栄養状況:健康状態が過小評価されている?

2012.12.14  日本人のCa/Mg摂取比率が上昇傾向

 

2014.06.03 日本人のカルシウムとマグネシウムの食事摂取比率は2より低く、1.5〜1が望ましい

 

2016.03.31 食事から摂るカルシウムとマグネシウムの比率はどのくらいが望ましいですか?

 

2016.10.26 日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2014年)

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
年始のご挨拶

年始のご挨拶

 

新年明けましておめでとうございます。

 

   本年もMAG21研究会のホームページでは、漢字で金へんに美しい  と表記するマグネシウム(Mg)と糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病をはじめ様々な疾患との関係に関する新しくかつ正しい知識と情報を提供し、Mgの啓発活動を行ってまいりますので、宜しくお願い致します。

 

   皆様の健康維持と増進、更に、生活習慣病の予防に少しでもお役に立てることを心から祈念致します。

MAG21研究会一同

      平成丁酉 元旦

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 00:00 | comments(0) | - |
年末のご挨拶

年末のご挨拶

 

   今年も嬉しい話題が豊富でした。

 

   まず、当MAG21研究会のホームページは2007年に開設して以来、アクセス数が延べ28万件を超えました。マグネシウムと糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病をはじめ様々な疾患との関係についての啓発活動が皆様に少しでもお役に立てられましたら嬉しい限りです。

 

   次に、主な話題です。

3月26日、北海道新幹線の新青森〜新函館北斗間149キロが開業し、東京〜新函館北斗間824キロが最速4時間2分で結ばれ便利になりました。東海道新幹線が開業した1964年から52年後に北海道から九州までが新幹線で結ばれました。

 

5月26日、主要国首脳会議の伊勢志摩サミットが三重県で開催しました。

 

5月27日、オバマ米大統領が現職の米大統領として初めて広島を訪問し、原爆死没者慰霊碑に献花後に声明を発表し、「核兵器のない世界」を目指す必要性を訴えました。

 

6月8日、化学に関する国際組織「国際純正・応用化学連合」は、新元素を合成した理化学研究所のチームが提案した原子番号113番の新元素の名称案を「ニホニウム」、元素記号の案を「Nh」と発表し、11月30日に正式に決まりました。

 

6月19日、選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が施行され、18、19歳の約240万人が新たに有権者となりました。7月の参院選の投票率は18歳が51.28%、19歳が42.30%でした。参政権拡大は71年ぶりでした。

 

7月17日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の第40回世界遺産委員会は、国立西洋美術館(東京都台東区上野)を含む「ル・コルビュジエの建築作品」の世界文化遺産への登録を決めました。東京都内の世界文化遺産は初めてで、国内の世界遺産は20件となりました。

 

8月5日、南米大陸のブラジルで初めて開催した第31回夏季五輪リオデジャネイロ大会が開幕し、日本は史上最多となるメダル41個(金12、銀8、銅21)を獲得しました。レスリング女子58キロ級で金メダルを獲得し、女子個人種目で五輪史上初の4連覇を達成した伊調馨選手に国民栄誉賞が授与されました。

 

10月2日、女子ゴルフの国内メジャー大会の日本女子オープンは、アマチュアで17歳の畑岡奈紗が初優勝を果たし、アマチュア選手の優勝は史上初めてで、メジャー史上最年少優勝記録を更新しました。

 

10月3日、2016年ノーベル生理学・医学賞に、細胞が自らたんぱく質などを分解して再利用する“オートファジー(細胞の自食作用)”の仕組みを発見した大隅良典・東京工業大栄誉教授が選ばれました。日本のノーベル賞受賞は25人目で、生理学・医学賞では4人目となりました。

 

11月30日、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の政府間委員会は、日本の伝統的な祭り33件をまとめた「山・鉾・屋台行事(やま・ほこ・やたいぎょうじ)」を無形文化遺産に登録を決めました。

 

   しかし、一方で災害も多い年でした。

4月14日および16日、熊本県熊本地方を震源とする前震と本震の地震が発生し、いずれも震度7を2回記録し、強い揺れによる家屋の倒壊、熊本城の損壊などの被害が相次ぎ、地震による直接の死者は50人、関連死は110人に達しました。

 

8月30日から31日、大型の台風10号の影響で岩手県と北海道を中心に記録的大雨による河川決壊や土砂災害など甚大な被害をもたらし、台風による死者は22人、行方不明者は5人に達しました。台風10号は8月21日に八丈島の東で発生後、南西の奄美・沖縄に進み、同じ時期に台風9号と台風11号が近くに存在したためかUターンして東北地方太平洋側に向かい、岩手県に上陸してから青森県を横断して日本海に抜けた空前絶後の台風と言われています。

 

2011年3月11日の東日本大震災の復興も遅れていますので、被災された皆様ならびにそのご家族、関係者の皆様には、心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。

 

   明年は皆様にとって良い年でありますように、また益々の健康長寿を心から祈念申し上げます。

 

MAG21研究会一同

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
食事とサプリメントからのカルシウム摂取量と冠動脈石灰化リスク: アテローム性動脈硬化症(MESA)の多民族研究10年間追跡調査

食事とサプリメントからのカルシウム摂取量と冠動脈石灰化リスク: アテローム性動脈硬化症(MESA)の多民族研究10年間追跡調査

 

   2016年に米国のノースカロライナ大学チャペルヒル校栄養学科、ワシントン大学疫学科、インディアナ大学疫学・生物統計学科、ウェイクフォレスト大学医学部、エモリー大学ロリンス公衆衛生学部、Washington, DC患者中心アウトカム研究所、Los Angeles Biomedical Research Institute at Harbor-UCLA Medical Center、ジョンスホプキンス大学医学部の研究者らが、“食事とサプリメントからのカルシウム摂取量と冠動脈石灰化リスク: アテローム性動脈硬化症(MESA)の多民族研究10年間追跡調査”について報告をしたので、その論文概要を紹介します。

 

背景

   最近の無作為化されたデータ解析によって、カルシウムサプリメントが心血管疾患(CVD)イベントのリスク増加に関連する可能性があることが示唆されています。縦断的コホート研究で冠動脈石灰化(CAC)の測定により、食物およびサプリメントからのカルシウム摂取量とアテローム性動脈硬化との関連を評価しました。

 

方法

   対象は、アテローム性動脈硬化症の多民族研究から臨床的に診断されたCVD(女性52%、年齢45〜84歳)のない5448人の成人について研究しました。

 

   研究開始時の総カルシウム摂取量は、食事(食物頻度アンケートを使用)およびカルシウムサプリメント(投与録)から評価し、五分位数(5つの群)に分類しました。

 

   研究開始時のCACはコンピュータ断層撮影法により測定し、CAC測定は約10年後に2742人の参加者で繰り返しました。

 

結果

   研究開始時、五分位数の平均総カルシウム摂取量(mg/日)はQ1: 313.3 mg、Q2: 540.3 mg、Q3: 783.0 mg、Q4: 1168.9 mg、Q5: 2157.4 mgでした。女性は男性よりも高いカルシウム摂取量でした。

 

   潜在的な交絡因子の調整後、研究開始時にCACのない1567人の参加者中、カルシウム摂取量の五分位数1〜5よる10年間におけるCAC発症の相対リスク(RR)は、Q1: 1(基準値)、Q2: 0.95(0.79-1.14)、Q3: 1.02 (0.85-1.23)、Q4: 0.86(0.69-1.05)、Q5: 0.73(0.57-0.93)でした。

注釈: 相対リスク0.73とはリスクが27%低いという意味です。

 

   総カルシウム摂取量の考慮後、カルシウムサプリメントの使用はCAC発症リスクの増加と関連していました(相対リスク = 1.22 [1.07-1.39])。

注釈: 相対リスク1.22とはリスクが22%高いという意味です。

 

結論

   特にサプリメントを使用せずに高い総カルシウム摂取をした場合、長期フォローアップに伴うアテローム性動脈硬化症の発症リスクの低下と関連していました。しかし、カルシウムサプリメントを使用すると、冠動脈石灰化の発症リスクが上昇する可能性があることが判明しました。

 

 

参考資料:

Anderson JJ, Kruszka B, Delaney JA, He K, Burke GL, Alonso A, Bild DE, Budoff M, Michos ED. Calcium Intake From Diet and Supplements and the Risk of Coronary Artery Calcification and its Progression Among Older Adults: 10-Year Follow-up of the Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA). J Am Heart Assoc. 2016;5(10). pii: e003815.

http://jaha.ahajournals.org/content/5/10/e003815.long

 

 

 

コメント

   この研究者らの10年間の長期的大規模な疫学調査による食事からのカルシウム摂取量と冠動脈石灰化は逆の関連を示しました。食事性カルシウム摂取量が増加すると冠動脈石灰化が最大27%有意に低下しますが、食品に加えてカルシウムサプリメントの過剰摂取で冠動脈石灰化の発症リスクを22%有意に高くすると報告をしたことに意義があります。

 

   米国で行われた調査により最近、カルシウムサプリメントの多量摂取は命に係わる心血管疾患のリスクを高め健康を害することから「摂取を控えるべきサプリメント」のリストに新たにカルシウムが追加されました。

 

   当ホームページでは以下のサイトで、2013年に米国予防医療サービス委員会が「成人における骨折予防のためのビタミンDおよびカルシウムのサプリメント」について推奨しないとする新しい勧告を公開した内容を掲載しました。

2013.05.15  骨折予防でのビタミンD・カルシウム摂取推奨せず: 米勧告

 

   カルシウムサプリメントあるいはカルシウム製剤については、内分泌専門医の間でも長い間懸念が持たれていました。それは心血管イベントのことではなく、尿路結石や腎機能低下等に関しての懸念でした。カルシウムは「日本人の食事摂取基準」に対し、摂取不足が指摘されているミネラルですが、安全で健康に良いというイメージが強く、積極的にかつ安易に補充されている傾向があります。

 

   カルシウム製剤の添付文書には、昔から既に、“高カルシウム血症、腎結石、重篤な腎不全には禁忌であり、副作用には高カルシウム尿症、高カルシウム血症、腎機能低下、腎結石、便秘、悪心などがある”と記載されています。重要な基本的注意として、「長期投与により血中カルシウムが高値及び尿中カルシウムが高値になることがあるので、長期投与する場合には定期的に血中カルシウム又は尿中カルシウムを検査することが望ましい。また、高カルシウム血症が現れた場合には投与を中止する。」”とあります。しかしながら一般に安易に考えられているのが現実です。

 

   更に以下のサイトで、マグネシウム摂取量は冠動脈石灰化と腹部大動脈石灰化と逆に関連していると報告しています。

 

2015.08.04 マグネシウム摂取量は冠動脈石灰化と逆関連: フラミンガムハートスタディー

 

   また、カルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)摂取量およびCa/Mg摂取比率の重要性について報告しています。食事から摂るCa/Mg摂取比率が高いほど、虚血性心疾患などの動脈硬化性疾患死亡率が高く、また2型糖尿病、メタボリックシンドローム、骨粗鬆症、および他の炎症に関連した疾患の発症率に影響するといわれています。日本では一般的に、カルシウム摂取の重要性と認識が高いので、カルシウムばかり摂る事へのひとつの警鐘と考えられます。カルシウムを意識して摂るのであればマグネシウムはそれ以上に意識して摂る必要があります。

 

2016.10.26 日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2014年)

 

   この論文の共著者で4番目の共同研究者はKa He教授(インディアナ大学疫学・生物統計学科 主任教授で臨床栄養疫学研究の世界的権威です)で、今までに何度か来日され日本糖尿病学会(横浜)などで講演されました。

 

10-187 Ka He教授

 

* 図をクリックすると拡大表示します。

 

   Ka He教授は、以前からマグネシウム摂取量が最も多い群では最も少ない群に比べてメタボリックシンドロームになるリスクは31%減少。若い時から十分なマグネシウムの摂取が大切”と報告しています(He K, et al., Circulation 113:1675-1682, 2006)。

 

   MAG21研究会のホームページでは、He教授らの論文などに関しても解説して来ました。


2015.12.16 マグネシウム摂取量とすい臓がん発症率
 

2014.09.03 米国の脳卒中地帯とマグネシウム

2014.08.13 食事性マグネシウム摂取とメタボリックシンドローム発症リスク: メタ解析

2013.05.30  青年期の水銀暴露と後の糖尿病発症率

2012.05.22  Ka He先生略歴と講演抄録 

2012.04.23  Ka He先生来日3回講演のお知らせ 

2012.02.21  特集:マグネシウムと生活習慣病

2011.09.21  マグネシウム摂取と2型糖尿病発症リスク 

2010.12.21  マグネシウム摂取量と全身性炎症、インスリン抵抗性と糖尿病発症との関連

2009.04.20  高血圧治療ガイドライン2009

2008.01.24  経口マグネシウムサプリメントの影響 

2007.08.23  女性及び小児とメタボリックシンドロームについて 小児メタボ 

2007.08.21  メタボリックシンドロームの予防 −その2− 

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:37 | comments(0) | - |
『夢21』2016年12月号の不整脈特集に横田先生の記事

『夢21』2016年12月号の不整脈特集に横田先生の記事

 

   MAG21研究会のメンバーで東京慈恵会医科大学 教授 横田邦信先生の心筋を動かすのに不可欠な[マグネシウム]の不足も不整脈や心筋梗塞を増やす原因で、大麦で補えに関する記事が、月刊誌『夢21』2016年12月号(11月2日発売) 大特集

 

雑誌タイトル: 不快で不安!放置は危険! 不整脈発作ピタリストップ!再発もなし!心房細動・心室細動・期外収縮も続々退いた!脈正しヨガマッサージ

 

中タイトル:    心房細動にはオリーブオイル 心室細動には魚油、狭心症には牛肉など発症を防ぐ強心作りおきおかず(p54)

 

に掲載されましたのでお知らせいたします。

 

ご興味のある方は、是非ご一読をお勧めいたします。

 

   横田邦信先生の記事心筋を動かすのに不可欠な[マグネシウム]の不足も不整脈や心筋梗塞を増やす原因で、大麦で補え”(p58)の内容は、分かりやすく解説されています。大まかな内容です。

 

   不整脈や狭心症、心筋梗塞などを招く大きな原因の一つとして「マグネシウム」の摂取不足があります。マグネシウムは私たちの体の細胞膜の門番として、細胞内外のミネラルなどのバランスを整える働きをします。そのため、不足すると、細胞膜が不安定になってバランスの調整がうまくいかず、細胞の一つひとつが正常に動かなくなって、不整脈が起きやすくなるのです。不足している原因は、主に食生活の欧米化がありますが、特にマグネシウム含有量の多い大麦などの雑穀を主食にとる機会が減り、精白米になったことが挙げられます。

 

 

東京慈恵会医科大学教授

同附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科診療医長

横田 邦信

 

 

夢21』に関する連絡先です。

株式会社 わかさ出版

112-0002 東京都文京区小石川5-2-2

問い合わせ先: Tel 03-3814-9731

http://wks.jp/publication/yume21/

 

10-186 夢21 201612月号表紙

 

* 図をクリックすると拡大表示します。

 

 

 

【コメント】

   『夢21』2016年12月号では、不整脈の大特集としてヒトの身体にとって必須で主要(私たちの体では作られないので、毎日の食材から摂らなくてはならず、1日の摂取量が100mg以上のミネラルの定義です)なマグネシウムと不整脈との関係について役立つ内容が分かりやすく解説しています。

 

   マグネシウムはカルシウムの蔭に隠れて来た長い歴史があります。わが国の国民一人当たりのカルシウム摂取量は、厚生省(当時)が国民栄養の現状として戦後1946年来毎年調査報告し、厚生労働省が国民健康・栄養調査として2003年来毎年調査報告しています。一方マグネシウム摂取量は、カルシウムの調査報告より55年後の2001年から厚生省が調査報告を開始しました。カルシウムと比較し、マグネシウムはそれほど研究されていない“オーファン栄養素(Orphan nutrient)”です。この為、マグネシウムに関する国の認知が相当遅れたため国民の認知が更に遅れています。

 

2016.01.06 平成26年国民のマグネシウム摂取量

 

2016.10.26 日本人のカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)摂取量とCa/Mg摂取比率(1946〜2014年)

 

   マグネシウムは健康にとってとても重要な必須・主要ミネラルです。にも拘わらず、長年にわたりほとんどの医師がこの不可欠なミネラルの血中マグネシウムを測定することもしませんし、様々な臨床症状も見過ごして来たのが現実です。

 

   マグネシウム不足は虚血性心疾患、高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病、喘息、不安とパニック発作、うつ病、(慢性)疲労、片頭痛、骨粗鬆症、不眠症、こむら返り、PMS(月経前症候群)、胆石症、尿路結石、大腸がん、すい臓がん、動脈硬化、全身性炎症性疾患そして悪阻など様々な疾病・病態とも密接に関連しています。

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
マグネシウム文明−究極の再生可能エネルギー−の紹介 第2弾

マグネシウム文明−究極の再生可能エネルギー−の紹介 第2弾

 

   東京工業大学 名誉教授 矢部孝先生が「マグネシウム文明−究極の再生可能エネルギー−」を以前から提唱されているので当MAG21研究会のホームページで紹介致します。

 

   矢部先生は最近、新しく日本語と英語のホームページを開設されたのでお知らせ致します。

 

マグネシウム再生可能エネルギーサイクル

http://www.energy-genesis-cycle.com/

 

   矢部先生のホームページでは、海水に存在する1800兆トンのマグネシウムのエネルギーを利用することを2004年に提唱されてから、以下の実現可能な内容について解説されています。

(1) マグネシウム燃料電池

(2) マグネシウムの再生

(3) スマートフォン用充電器(製造販売体制構築中)

(4) ドローン用電池(製造販売体制構築中)

(5) 非常用電池(製造販売体制構築中)

(6) 中・大型燃料電池(ゴルフカート用電池の製造販売体制構築中)

(7) 充電式の問題点

(8) 自動車用電池

 

   数年後には、(8) 自動車用燃料電池などを実現することになるようです。

 

   また、矢部先生のご厚意により3つの図を掲載いたしますので、ご参考にしてください。

 

10-182 矢部名誉教授PPT

 

10-183 矢部名誉教授PPT

 

10-184 矢部名誉教授PPT

 

* 各図をクリックすると拡大表示します。

   

   なお、MAG21研究会のホームページでは、矢部先生のご研究内容(第1弾)について解説しています。

 

2014.10.27 マグネシウム文明−究極の再生可能エネルギー−の紹介 第1弾

 

 

 

【コメント】

   地球上では18世紀半ばから19世紀にかけてイギリスで産業革命が起こりました。以来、石炭・石油エネルギーが主に使われるようになり、20世紀には核エネルギーが使われるようになりました。そして、これらエネルギー資源は、電車、車、オートバイ、航空機、船、工業用電気、家庭用電気・電化製品などに利用され、世界中でも便利な社会が形成されました。

 

   しかし、一方では、石炭・石油・核エネルギーによる地球環境に対する悪影響を及ぼし、地球の温暖化に関係していると議論されています。

 

   私達は、美しい地球を守らなければなりません。現在の地球環境をこれ以上悪化させることはできません。この為には近い将来、石炭・石油・核エネルギーに頼らない、すなわち次世代エネルギーの実用化が切に望まれています。

 

   マグネシウムは鉱石とか海水に無尽蔵に存在し、海水には1800兆トンと試算されています。マグネシウムをエネルギーとして利用し、二酸化炭素や有害な物質を出さず、環境にも優しく再生可能なエネルギー源となり、実用化に向けた製品開発が精力的に進められていることは実に素晴らしいことです。

 

   東京工業大学の矢部孝名誉教授は以前から再生エネルギー源としてマグネシウムに着目されマグネシウム循環社会の実現化に向けて努力されています。

 

 

 

この記事に対するご意見やご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
こむら返り

こむら返り

 

   MAG21研究会のメンバーで東京慈恵会医科大学 教授 横田邦信先生の記事こむら返り』が文藝春秋 10月号(平成28(2016)年9月9日発売)に掲載されたのでお知らせします。

 

   記事が掲載されているのは、同誌236ページと237ページ間の広告欄Bunshun Lounge 健康力 vol. 27 「こむら返り」です。

 

   大まかな内容として、こむら返りは痛みを伴う筋肉のけいれんで、運動時や運動後、明け方寝ているときにふくらはぎにある腓腹筋などに起こります。こむら返りが起こるメカニズムの一つは、マグネシウムの摂取不足などで、筋肉中のミネラル(マグネシウムとカルシウム)のバランスが崩れ、筋肉が過剰に収縮することとされています。

 

こむら返り

東京慈恵会医科大学教授

同附属病院糖尿病・代謝・内分泌内科診療医長

横田 邦信

 

文藝春秋 10月号

発売: 平成28(2016)年9月9日

定価: 本体880円(税込)

 

 

10-181 文藝春秋 201610月号表紙

 

* 図をクリックすると拡大表示します。

 

 

 

【コメント】

   横田邦信先生の記事『こむら返り』は、運動時や運動後、明け方寝ているときに起こり、特に糖尿病や予備軍、妊娠女性にも起こります。こむら返りの原因は、7〜8割以上はマグネシウム不足などで筋肉中のミネラル(マグネシウムとカルシウム)のバランスが崩れて筋肉が過剰に収縮することです。こむら返りを何とか改善したい、予防したい方など皆様に解り易く解説されているので是非ご一読をお勧めします。

 

   私達はこむら返りに関し、多くの方から相談を受けます。こむら返りの治療には、多くの医師が漢方薬の芍薬甘草湯を処方されていますが、芍薬甘草湯は偽アルドステロン症や低カリウム血症など副作用が結構多いので特に循環器疾患を有する高齢者には向いてないと言えます。一方、必須・主要ミネラル(私たちの体では作られないので、毎日の食材から摂らなくてはならず、1日の摂取量が100mg以上の摂取が必要なミネラルの定義です)のマグネシウムは身体に必要不可欠な栄養素なので、悪い影響を及ぼすことはありません。従って、マグネシウムを毎日の食事或いは栄養機能食品から充分に摂っているとこむら返りの予防にもなります。

 

   MAG21研究会のホームページでは、マグネシウムと筋ケイレン“こむら返り”に関しても記述・解説しています。

 

2016.06.18 マグネシウムの治療用途

 

2014.10.01 アスリートとマグネシウム


2014.02.25  糖尿病ならすぐに「これ」を食べなさい!

2014.01.14  悪阻(ツワリ)なんてこわくない−安産のための手引き−

2013.12.24  Drs’マグネース スパークリングが開発

2013.09.11  若年日本人女性における食物繊維、水分、マグネシウム摂取量と機能性便秘の関係

2013.05.01  奇蹟のマグネシウム

2013.03.28  そばのひ孫と孫(は)優しい子かい? 納得!

2012.02.21  特集:マグネシウムと生活習慣病

2011.08.10  熱中症とマグネシウム

2011.06.01  こむら返りとマグネシウムの臨床試験
慢性持続性こむら返り治療におけるクエン酸マグネシウムの無作為化、クロスオーバー、プラセボ対照試験 

 

   マグネシウムはカルシウムの蔭に隠れて来た長い歴史があります。わが国の国民一人当たりのカルシウム摂取量は、厚生省(当時)が国民栄養の現状として戦後1946年来毎年調査報告し、厚生労働省が国民健康・栄養調査として2003年来毎年調査報告しています。一方マグネシウム摂取量は、カルシウムの調査報告より55年後の2001年から厚生省が調査報告を開始しました。カルシウムと比較し、マグネシウムはそれほど研究されていない“オーファン栄養素(Orphan nutrient)”です。この為、マグネシウムに関する国の認知が相当遅れたため国民の認知が更に遅れています。

 

2016.04.08 なぜわが国の2型糖尿病が戦後激増したのでしょうか?

 

2016.03.31 食事から摂るカルシウムとマグネシウムの比率はどのくらいが望ましいですか?

 

2016.01.06 平成26年国民のマグネシウム摂取量

 

   マグネシウムは健康にとってとても重要な必須・主要ミネラルです。にも拘わらず、長年にわたりほとんどの医師がこの不可欠なミネラルの血中マグネシウムを測定することもしませんし、様々な臨床症状も見過ごして来たのが現実です。

 

   マグネシウム不足は虚血性心疾患、高血圧・糖尿病・メタボリックシンドロ−ムなどの生活習慣病、喘息、不安とパニック発作、うつ病、(慢性)疲労、片頭痛、骨粗鬆症、不眠症、こむら返り、PMS(月経前症候群)、胆石症、尿路結石、大腸がん、すい臓がん、動脈硬化、全身性炎症性疾患そして悪阻など様々な疾病・病態とも密接に関連しています。

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |
女性の血中マグネシウム、食事性マグネシウム摂取量と心臓突然死リスク

女性の血中マグネシウム、食事性マグネシウム摂取量と心臓突然死リスク

 

   2011年、米国Brigham and Women's Hospital・ハーバード医科大学、ハーバード大学公衆衛生学部およびMassachusetts General Hospital・ハーバード医科大学の研究者らが、女性の血中マグネシウム、食事性マグネシウム摂取量と心臓突然死リスクに関する報告をしたので、その論文概要を以下に紹介します。

 

背景:

   マグネシウムは、細胞および実験モデルにおいて抗不整脈の特性を有しています。しかし、心臓突然死(SCD)リスクとの関係は不明です。

 

目的:

   食事と血中で測定されるマグネシウムと心臓突然死リスクの関係を前向きに調査しました。

 

デザイン:

   分析はNurses’ Health Study(1976年に開始されたアメリカの看護師健康調査、登録時30〜55歳121700人)で行われました。対象は1980年の時点で病気を罹っていない88375人の女性で、マグネシウムの摂取量との関連を前向きに検討しました。

 

   マグネシウム摂取量、他の栄養素とライフスタイル要因に関する情報はアンケートを通して2〜4年毎に更新し、26年間の追跡調査期間中に505例の突然死または不整脈死が記録されました。

 

   血中マグネシウムについては、心臓突然死99症例と年齢、人種/民族、喫煙状況、心血管疾患の存在がマッチした対照291例のコホート内症例を対照に分析を行いました。

 

結果:

   交絡因子の多変量調整後、心臓突然死の相対リスクは食事性マグネシウム(相対リスク: 0.63(37%低いという意味です); 95% CI: 0.44, 0.91)と血中マグネシウム(相対リスク: 0.23(77%低いという意味です); 95% CI: 0.09, 0.60)の最低四分位(マグネシウム摂取量中央値 235 mg/dL、血中マグネシウム値 1.9 mg/dL未満)と比較して最高四分位(マグネシウム摂取量中央値 383 mg/dL、血中マグネシウム値 2.1 mg/dL以上)の女性で有意に低下しました。

 

   心臓突然死との逆関係は、血中マグネシウムが最も強く(P = 0.003)、マグネシウム値0.25 mg/dL (1 SD)毎の増加は心臓突然死のリスク41%低下(95% CI: 15%、58%)と関係していました。

 

コメント: 米国の血清マグネシウム基準値0.74〜0.95 mmol/L (1.8〜2.3 mg/dL)

      日本の血清マグネシウム基準値0.74〜1.07 mmol/L (1.8〜2.6 mg/dL)

 

結論:

   高い血中マグネシウム濃度と食事性マグネシウム摂取量は、心臓突然死の低いリスクと関連していました。

 

   観察された関連に因果関係があるならば、高い食事性マグネシウム摂取量、血中マグネシウム値の介入により心臓突然死のリスクを下げる可能性があります。

 

 

参考資料:

Chiuve SE, Korngold EC, Januzzi JL Jr, Gantzer ML, Albert CM. Plasma and dietary magnesium and risk of sudden cardiac death in women. Am J Clin Nutr 93:253-260, 2011

http://ajcn.nutrition.org/content/93/2/253.long

 

 

 

コメント

   この研究によると、米国では突然死の50%以上は冠動脈疾患の死亡(CAD)で年間184,000〜462,000人の死亡が認められ、殆どの心臓突然死の男性55%と女性68%には臨床的に心疾患が認められていません。そこで、低コストの主要な予防戦略が一般集団における心臓突然死の発症率を減少させるために必要で、今回の血中マグネシウム濃度と食事性マグネシウム摂取量と心臓突然死の低リスクとの関連がアメリカの看護師健康調査を基に研究結果が報告されました。

 

   今回の報告では、高い血中マグネシウム濃度と食事性マグネシウム摂取量は、心臓突然死の低いリスクと関連していました。心臓突然死のリスクは食事性マグネシウム摂取量が高いと37%低下し、血中マグネシウム濃度が高いと77%低下し、更に血中マグネシウム値0.25 mg/dL (1 SD)毎の増加は心臓突然死のリスクを41%低下すると報告されたのは大変興味深いものがあります。

 

   日本でも血中マグネシウム値が低い男性と女性が存在しますが、2つの問題点が有ります。まず、一般的にマグネシウムの重要性について認知が低い為、臨床現場に於いて患者さんの血中マグネシウムを測定する医師が少ないことです。次に、わが国で臨床検査に現在使用しているマグネシウムの基準値が境界型糖尿病やメタボ予備軍を含んだもので策定されたもので従来のままで完全健常者による基準値の再策定がされて無い為、下限値(日本の血清マグネシウム基準値1.8〜2.6 mg/dLですが)があまく設定されている為に低マグネシウム血症の患者さんが見逃されていると思われます(横田邦信、2007年11月9日 第27回日本マグネシウム学会総会で発表)。この問題は、早く解決し、現代に沿った正しいマグネシウム基準値の下で臨床に使用されるべきであると願っています。なお、日本の上限がアメリカより高いのは一般人口で多くの健常人が酸化マグネシウム(MgO)を服用していることが関係しているかも知れません。

 

   今回発表されたBrigham and Women's Hospital・ハーバード医科大学のChiuve氏は、アメリカの看護師健康調査を基に血清マグネシウム値と虚血性脳卒中リスクの関係についての研究結果も報告しています。

2014.11.15 女性の血清マグネシウム値と虚血性脳卒中リスク

 

 

 

マグネシウムに関する様々なご質問を心からお待ちしております。

 

 

 

 

 

| MAG21研究会 | MAG21研究会からのお知らせ | 09:00 | comments(0) | - |