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食事性マグネシウム摂取量は心血管疾患リスクの高い成人の死亡率と逆相関
食事性マグネシウム摂取量は心血管疾患リスクの高い成人の死亡率と逆相関
 
   2014年、スペインRovira i Virgili University医学部、Carlos III Institute of Healthほか多施設共同研究のPREDIMED 研究グループの研究者らが、“食事性マグネシウム摂取量は心血管疾患リスクの高い成人の死亡率と逆相関”について報告したので、その論文概要を紹介致します。
 
背景
   食事性マグネシウム摂取量と心血管疾患(CVD)または死亡率との関係は、いくつかの前向き研究で評価されています。しかし、全死亡のリスクは少数の研究でしか評価されてなく、心血管疾患リスクの高い地中海成人に於いては評価されていません。

   本研究の目的は、平均マグネシウム摂取量と心血管疾患リスクの高い地中海人口においてマグネシウム摂取量と心血管疾患と死亡リスクの関連を評価することでした。
 
方法
   本研究の対象者は、PREDIMED (Prevención con Dieta Mediterránea) 研究に参加した2型糖尿病または心血管疾患の危険因子(喫煙、高血圧、LDL-C高値、HDL-C低値、過体重または肥満、冠動脈疾患早期発症の家族歴)を3つ以上有しており、心血管疾患既往のない55〜80歳の男女7216人で、多施設ランダム化臨床試験を行いました。

   参加者は、3通りの食事法いずれかに無作為に割り付けられました。.淵奪弔鯆媛叩30g/日を無償提供;1日あたりクルミ15g、アーモンド7.5g、ヘーゼルナッツ7.5g)した地中海式食事法(ナッツ群)、▲┘ストラバージンのオリーブオイルを追加(50mL/日を無償提供)した地中海式食事法(オリーブオイル群)、D禹號耽を摂るアドバイスのみを行った対照群。

   死亡者数は全国死亡指数および医療記録へのリンクにより確認しました。多変量調整Cox回帰分析でベースライン・エネルギーを調整したマグネシウム摂取量の三分位値[マグネシウム摂取量(中央値 mg/日): 1(低い)312 mg、2(中)341 mg、3(高い)442 mg]と心血管疾患と死亡率の相対リスクの関係を評価しました。一般化推定方程式モデルを用いた多変量解析でマグネシウム摂取量の年間反復測定と死亡率の関連を評価しました。
 
注釈: PREDIMED研究とは、スペインで行われた大規模な地中海式の食生活に関する研究プロジェクトです。心血管系疾患の一次予防における地中海食の効果を調べることを目的とし、並行群間比較、多施設、単純盲検、無作為化の臨床試験としてスペインの7地域で16の研究グループによっておこなわれました。研究は2003年に始まり、2011年に終了しました。
 
結果
   追跡期間4.8年後(中央値)、全死亡323例、心血管死81例、ガン死130例と心血管イベント277例が認められました。エネルギー調整したベースライン・マグネシウム摂取量は、心血管、ガンおよび全死亡と逆に関連していました。マグネシウム摂取量の最高三分位における参加者の死亡リスクは低摂取量と比較して34%減少させました(ハザード比: 0.66; 95% CI: 0.45、0.95; P<0.01)。
 
結論
   食事性マグネシウム摂取量は、心血管疾患リスクの高い地中海の個人における死亡リスクと逆に関連していました。この臨床試験は、ISRCTN35739639としてcontrolled-trials.comに登録されました。
 
 
参考資料:

Guasch-Ferré M, Bulló M, Estruch R, Corella D, Martínez-González MA, Ros E, Covas M, Arós F, Gómez-Gracia E, Fiol M, Lapetra J, Muñoz MÁ, Serra-Majem L, Babio N, Pintó X, Lamuela-Raventós RM, Ruiz-Gutiérrez V, Salas-Salvadó J; PREDIMED Study Group. Dietary magnesium intake is inversely associated with mortality in adults at high cardiovascular disease risk. J Nutrition 144:55-60, 2014
http://jn.nutrition.org/content/144/1/55.long

 
 
 
コメント
   本研究は、スペインで実施された大規模な地中海式の食生活に関する研究で心血管系疾患の一次予防における地中海食の効果を調べることを目的としたもので、マグネシウム摂取量は、心血管、ガンおよび全死亡と逆に関連し、マグネシウム摂取量の最高三分位[マグネシウム摂取量(中央値 mg/日): 1(低い)312 mg、2(中) 341 mg、3(高い)442 mg]における参加者の死亡リスクは低摂取量と比較して34%低下したことを明らかになりました。地中海食の心血管疾患に及ぼす好影響が知られていますが、地中海食には伝統的な和の食材と同様にマグネシウムが豊富に含まれていることで説明が可能と言えます。
 
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