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Ca摂取が心血管疾患に悪影響か
Ca摂取が心血管疾患に悪影響か

2008年、ニュージーランドのオークランド大学医学部の研究者らは、カルシウム(Ca)サプリメントが健康な閉経後女性の心血管疾患の発症率を上昇させるとする悪影響の可能性ついての研究結果を報告しています。

目的: Caサプリメントが健康な閉経後女性の心筋梗塞、脳血管疾患および突然死の影響を調査した。

方法: 対象者は55歳以上の閉経後女性1,471例(平均74歳)で、732例のCaサプリメント1グラムを毎日摂取する群と739例のプラセボ摂取群にランダム化割り付けした。6ヶ月毎に5年間に渡り心血管疾患有害事象の追跡調査を行なった。主な転帰評価項目は心血管疾患として死、突然死、心筋梗塞、狭心症、他の胸痛、脳卒中、一過性虚血発作、および複合評価項目として心筋梗塞、脳血管疾患または突然死。

結果: 心筋梗塞の発症数は、Ca群31例で45回がプラセボ群14例で19回より多かった。複合評価項目として心筋梗塞、脳血管疾患または突然死の発生数もCa群が多かった(69例で101回に対し42例で54回)。心筋梗塞判定後の発症数は、Ca群が依然として多かった(21例で24回に対し10例で10回)。複合評価項目においてCa群では51例で61回確認し、プラセボ群では35例で36回であった。

結論: 健康な閉経後女性のCaサプリメントは、心血管疾患イベント率での上昇傾向に関係している。この悪影響の可能性は、骨に関するCaの好影響をしのぐ可能性があり効果のバランスが取られるべきである。


(Bolland MJ, Barber PA, Doughty RN, et al. Vascular events in healthy older women receiving calcium supplementation: randomised controlled trial. BMJ 336:262-266, 2008
(http://www.bmj.com/cgi/content/full/336/7638/262)


MAG21研究会コメント
この研究者らは、以前から健康な閉経後女性でのCaサプリメントの無作為ランダム化試験を5年に渡って骨密度および骨折に及ぼす影響を研究しています。そこで二次的にCaサプリメントが健康な閉経後女性の心血管疾患、脳血管疾患に及ぼす影響を調査して報告されたものです。研究者らは、Caサプリメントの心血管疾患などに対する悪影響の可能性についてさらなる研究が必要であるとしています。

日本でも一般的に、カルシウム摂取の重要性と認識が高いので、Caばかりを摂る事へのひとつの警鐘と考えます。この病態にはMgの相対的・絶対的不足も大きく関わっていると考えられます。Caを意識して摂るのであればMgはそれ以上に意識して摂る必要があることはこれまで述べてきた通りです。



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